猫も杓子も記事を書く

140文字ではかけないことをかこうと思います。

ルノアールのタマゴサンド

だらっとしながら起きたら7時半だった。箱根駅伝が今日からだということを思い出し、まだ間に合う時間に起きれたのがなんやかんやで嬉しい。正月休みに普段どおりの生活リズムを保てるかどうかというのはできる大人の分水嶺の一つだと思っている。が、自分ができる大人だという自覚がないので深くは触れないでおく。

 

そのままダラダラと布団の中から箱根駅伝を見る。3区の相澤くんと伊藤くんの鍔迫り合いなど見どころがあったが最後は青山学院大が持っていった。強いな。2区の岸本くん、3区の鈴木くん、4区の吉田くんともう500点みたいな好走でつないでその貯金を保ちつつ逃げ切るという最高の形だった。というか往路新記録が5分以上縮まっているという時点でこれ以上ないエグさ。復路は大して見れないが、2分以内ならもう一波乱ありそうな気がする。というかあってほしい。箱根駅伝判官贔屓マンの私としては帝京や國學院あたりがかき回してくれると面白いのだがはてさて。

 

箱根駅伝を見届けて外出。新宿バルト9に寄ってチケットを発券しつつ、メガネを買いたかったのだがとてもモチベーションが低下していることに気づく。もう新しいメガネを買いたいと考え始めてから数ヶ月が経過している。メガネを買い替えるのは勇気と度胸と時間とやる気がいるのだ。今はその何者も存在しないことがわかったのでおとなしく映画開演まで時間つぶしになるところを探す。ちょうどルノアールがあったのでそこで時間を潰した。

 

ルノアールタブレットに保存した技術書を読み漁るぞーと思ったのだがあまりに実践的過ぎて実際にPCを叩きながらじゃないと身に入らない。という言い訳にして漫画や小説ばかり読む。ついでにたまごとチキンが入ったサンドイッチ。正月休みだからか店内は空いていてひと目を気にすることなく、またお店もバルト9に近かったので助かった。今後も同じようなことがあったら贔屓にするかもしれない。

 

見た映画。

www.baystars.co.jp

 

映画はとてもよかった。それぞれが筒香がいなくなることを覚悟した各選手たちの心の機微が伝わってきたような気がする。と同時に、来年から海外へ旅立つ男が築き上げてきたものはあまりにも大きいということも切々と思い知らされた。「穴を埋める」ということを考えるよりも「代わりに山を作る」ことを考えるほうがいいのではないか?と思うほどに。

このチームにこれだけチームのために頑張れる選手がいた事、そのスピリッツは継承されていくと信じている。結果を知っているだけに結末は見るのが少し辛かったが、今季はこの結末が少しでも良い方向に導いてくれることを祈る。

 

賀正

新しい年が始まった。

 

2020年ということはもうじき自分の十の位も一つ繰り上がるときが目前であるということでもあります。私事ですが。とはいえ今回に関しては今まで以上に新年という実感がないままで、おげんさんのライブBDを見ていたら日付が変わっていました。何ら心の動きのないままに年が変わったという感覚があります。

2019年、一昨年も含めて、「経験でしか物差しを得られない」愚者のタイプの人間だということがはっきりわかったので、いろいろ気になることに手を出していきたいと思います。

 

いつからか、その年の目標をたてるのをやめました。目標に行動が縛られているような窮屈さを感じたからで、とはいえ欲まみれの人間がそうでもしないと自律的に生きれないだろ、というのはまあ事実で、それでも徹しているのはどうせそんな高尚な人間じゃないしな、立てたところで何もならんしなという諦めに似たなにかからです。どっちみち運と親の太さだけでここまで生きてこれた人間です。どうしようもない。

ただ今年は少しでも身体を絞れればいいなと思ってはいて、お医者さんにも怒られたのでいろいろと考えています。一番のハードルは続かないこと、人目を気にすることです。そこをなんとか結果を出せれば少しは自分を褒められるかなと思う(©岩崎恭子)ので頑張りたいと思います。

わたしの楽曲10選2019

はじめに

adventar.org

これを読んでいて触発されたので書く。今年出た楽曲で、かつサブスクで聞ける*1楽曲を中心に選んだ。だいぶ狂った選曲になっているが、できれば聞く楽曲のジャンルが偏っている!などのクレームはやめて、静かに距離をおいてほしいと思う。
今年は夏場〜下半期に、ANiUTaからランティス・フライングドッグのサブスク解禁が相次ぎ、アニソンサブスク派にとってとても大きな意味を持つことになった。がそれはまた別の機会に。ちなみに紹介順と順位は相関しない。

(とはいいつつアニソンは全体の半分ぐらいしかない気がする)

1. fhána 僕を見つけて

今年のアニソンで一番「良かった」トラック。昨今見られるようなキャッチーさ・展開の多さと対比的なストリングスを生かしたしっとりとした、ミディアムなバラードというのは「王道を攻める」という形で聴き応えがあった(どちらが善し悪しではなく)。とはいえこの曲も残り2分に急激な展開があるのだが。

2. 夏川椎菜 グルグルオブラート

前作の「ログライン」、そして「Ep01」と、本当に2019年は夏川さんありがとうございましたという年だった。こういう事を言うと怒られるかもしれないが、天さんや(●・▽・●)と比べるといい意味でサブカルっぽいというか、自分の描きたい世界に対するこだわり、エッジっぽい印象は既発のシングルから感じていたところで、両方ともそのへんが大爆発していて、とてもアーティスティックでありながら、曲の個性を存分にぶつけた多面的で飽きのこない作品になっていたと思う。この2作から一曲ということで、散々悩んだ挙げ句これにした。思春期っぽいひねたような歌詞、虚勢のようなポップなメロディ、なんとなくかつて思っていた (*>△<)の印象に近いなあと思ったので。

3. オーイシマサヨシ園都

fhánaがアニソン界で最も知性的な音楽を奏でる集団だとしたら、この人は(いい意味で)最も狡猾なアーティストだと思う。本当に褒めてるんですよ、はい。
作曲家として、シンガーソングライターとして、OxTのボーカルとして、多面的に活動しながら、「どういう曲を作ったらオタクの琴線に触れるか」をよく理解してるんだろうなあ、と勝手に思っている。
そのあたりはこのインタビュー*2からもうかがうことができる。原作やアニメの世界観、オマージュなど、様々な要素を合わせてオーイシ氏の楽曲として再構築させていることがわかる。その探究心と個性が楽曲オタクの心を引き寄せてやまないのだろう。令和時代のアニソンの幕開けとして残って欲しい一曲。

4. 欅坂46 否定した未来

欅坂の、というよりは長濱ねるのソロ曲で、そして卒業前のラストトラックということになる。
グループに入る前のほんの少しの掛け違いからひらがなけやきとしても、また漢字欅としても駆け抜けることになったねるにとって、活動中はずっと傍らに「これでいいのか?」という戸惑いがあふれていたのかもしれない。 最も大きかったのは、同じ境遇をともにするメンバーが誰もいなかったことだろう。強いてあげるならてちこか*3。そんな心情を水鏡のように鮮やかに映した詩を書くおっさんを僕は一辺倒で憎めない。

もっと もっと ちゃんと足元を見つめて歩きたい
自分のペースで
何か無理して背伸びをしたり 我慢をしたって 後悔をするだけ

落ち着いたような、少し跳ねるような曲調も、涙で終わりたくないという活動最終日、イベントやラジオでの長濱ねるを思い出し、僕はまた涙を流す。

5. 日向坂46 JOYFUL LOVE

「キュン」というキャッチーな楽曲を授かった日向坂のデビューシングルの中で、この曲は前身のひらがなけやき時代から標榜してきた「ハッピーオーラ」、幸福と愛について歌った曲。デビューして間もないグループが、ラブソングでありながらこれだけ母性的で俯瞰的に、慈愛に満ち満ちた曲を歌うというのが勇気いるなと感じた。それは多分ひらがなけやきとしての活動があったからできた曲なのかもしれないと思う。

6. 小沢健二 彗星

僕が小沢健二の楽曲と出会ったときにはもう彼は日本を去っていた。YouTubeでしか断片的に知り得なかった、彼の奏でる言葉への熱狂が今年実体験として、しかし(たぶん)あの時よりも遥かに静かに現れた。正直本当にもうオザケンは「現れない」と思っていたので、それがいい形で真っ向から裏切ってくれたのが本当に嬉しかった。15年の空白を埋めながら、肯定しながら、次に進まんという歌詞、勇ましいストリングスが、僕に前を見る力をくれる。

7. PENGIN RESEARCH 決闘

このバンドからは少し遠ざかっていたが、この曲を境にまた聴くようになった。本当にやる気になるというか、身体の内側から覚めるようないい曲です。というか生田くん歌唱力のレベルが急激に上がりすぎでは・・・?堀江晶太氏は相変わらずメロディーでオタクの血を沸かす化け物。

8. the pillows ハイブリッド レインボウ - 30th version

厳密に言えば今年出た曲ではないけど、まあ間違いじゃないしなと思って入れた。pillowsの最もいいところは、立場や時間が変わっても、例え結成30周年を祝う横浜アリーナであっても、自分たちがいいと思った歌をブレず変わらず歌い続けるところで、最も好きなところだ。彼らはどんなに売れても、どんなにファンが増えても、自らを萎んだ飛行船と揶揄しながら、こんなものではない、道はなくてもまだ途中だと信じたいと、歌い続ける。バンドが進んできた道、現在地、これから進むログポース、pillowsの全部がこの曲に詰まっている。

9. B'z マジェスティック

この曲だけサブスクで解禁されていないので、YouTubeを見るか、CDから音源を入手するかしか方法がない。それだけの価値があると思わせてくれるのは、単に自分がファンだからというわけじゃなくて、31年目になっても今のB'zとしての答えを常に提示してくれるからだろうと思う。ボーカルもギターも、もちろんバックバンドもスタッフもプロフェッショナルなのだが、それを愚直に続けているからできることだと思う。ラグビーワールドカップのテーマソングとして話題になった「兵、走る」とかもいいんだけど、今作に関してはバンドとしての「円熟味」が一番見れるのがバラードなんじゃないかと思ってこの曲を選んだ。

10. 坂本真綾 火曜日

年の瀬に差し掛かろうかというタイミングでリリースされた大傑作アルバム「今日だけの音楽」に収録されている楽曲。一昨年か、のんこと能年玲奈さんがCMで「エイリアンズ」を歌っているのを見て、KIRINJIというバンドを認知するに至り(遅すぎる)、以降クレジットを注視していたのだが、この曲はそのKIRINJIの堀込泰行氏の作詞作曲によるもの。
まあ先にも書いたとおりアルバム自体が大傑作なので何を選んでも良かったのだが(なんか今回そういうのばっかだ)、この曲を初めて聴いた銀座線の電車の中で、くっきりと風景が脳裏に浮かんで夢遊したような感覚になったのが忘れられなくて、これにした。歌声も演奏も、それらが合わさった楽曲の持つ空気感も、何もかも心地よい。それでいてタイトルが「火曜日」っていうのがもう、匠。

おわり

楽曲の感想そっちのけでポエムっぽくなってしまった。先にも書いたが本当にサブスクリプションが飛躍的にコンテンツを手に入れて大きくなっているというのを肌で感じ*4、そのライブラリをつまみ食いするように音楽を楽しんだ一年だったので、本当に色鮮やかで楽しい音楽ライフだった。来年もたくさんいい曲と巡り会えるといいですね。

*1:自分がSpotifyヘビーユーザーなので、他のサブスクサービスとの差分は考慮していない点は許してほしい

*2:

natalie.mu

*3:詳しくは欅のキセキをやろうね

*4:この記事を書いている間にもサザンがサブスク解禁したし。

知らないうちに幻影を追って

ここでしばらく書かずにいる間に、ベイスターズセントラル・リーグペナントレースで2位という堂々たる位置を勝ち取り、クライマックスシリーズ・ファーストステージで阪神タイガースに敗れ、今シーズンの戦いは終わった。正直、ドラフト以外での昨季からの戦力補強中井大介(と、追加補強になるはずだったソリス)だけという中*1で、好成績を期待する方が難しいのでは、という開幕前の自分の心境をいい形で裏切ってくれたのは嬉しかった。

とはいえ、2位と言っても勝ち越しはたったの2である。例年の負け越しが70あまりまで嵩んでいる交流戦で、死ぬほど頑張って得た貯金3がまさか最終盤の順位決定に生きてくる、マジモンの伏線になろうとは、誰も思わなかっただろう。大方の予想を覆し、連勝に次ぐ連勝で最後に3位に滑り込んできた阪神との勝ち越しの差は、たったの1しかなかった。いかに大補強した巨人以外のチームに戦力差がないかという好意的な解釈もできなくはないが・・・

 

かくして、貯金差で1しかなく、かつシーズン通して相性が悪かった阪神とのクライマックスシリーズ・ファーストステージは、ある意味予想以上に熾烈を極めた。継投の縺れがあったとはいえ、6点差をひっくり返されたり、9回2アウトまでこぎつけたと思ったら福留にスパコーンと一発をかまされたり、どちらがホームなのか分からないくらいにがっぷり四つで組み合っていた。

もどかしかったは、初戦と2戦目はベイスターズとしては思惑通りの試合展開にはできていた、という点だ。阪神の強みはセリーグ屈指のリリーフ陣の強さで、PJが離脱したとはいえ、岩崎、島本、ドリス、ノウミサン、藤川球児というラインナップで、下手したら6回以降は継投で勝ちに持っていけるだけの層の厚さを誇る。この終盤の安定感に対抗するためには、早いイニングで得点をあげて主導権を握り、勝ち継投の出番になるような展開を避けるのが理想と言えるだろうが、ベイスターズはこの2試合、筒香のHRにロペスのHRと両試合とも先制できているのだ。ベイスターズの攻撃面でのシナリオはある意味成功しているといってよかったと思う。

誤算だったのはベイスターズのリリーフ陣で、やはりシーズンでも多くの試合を託してきただけに、シーズンと同じかそれ以上のパフォーマンスを発揮するのはやはり難しかったのかもしれない。今季のベイスターズ、先発で規定投球回を達成したのは今永だけで、長いイニングを計算できる先発がそもそも少ないというのもあった。それもあってラミレス監督は、今永や先発で2番目に投げた上茶谷をリリーフに回し、先発に短いイニングを任せつつリリーフの手札を増やして総力戦という形でリードを守り切るという青写真を描いていたのだと思う。*2しかし、リリーフの精度という意味で得意にしている阪神のお株を奪うことはできず、横浜に6連勝で乗り込んできた阪神を凌ぎ切ることはついにできなかった。

 

振り返ると、楽しさより苦しさが勝るようなシーズンだった。ラミレス政権も4年目に入り、求められるハードルはより高くなる。この3年間でCSも日本シリーズも経験した。ないのは優勝、日本一だけだ。前年Bクラスに終わった雪辱を、借りを返そうと、選手たちは誰よりも燃えていただろうと思う。球団もウイング席を増設したり、年間通して70周年へのPRをしたりと、莫大な投資をしてハマスタを、ベイスターズをより良くしようとしている、その力の入れよう、期待の大きさは傍らの1ファンであっても理解できた。

その期待に応えられるだけの結果だったか?と考えると、YESともNOとも言えない。自分の期待値からすると、優勝争いができるほど切迫した戦いを見られるのはまさに望外だった。来季に期待の持てる結果だった。

それでもハマスタで胴上げを許し、CSも下剋上を許した。最後の最後まで阪神に抗いきれないままだった。そのことが、2位という数字上の成績以上に澱のようにのしかかっているように思える。

 

一時だけ強くあることと、強くあり続けることは全く別物なのだということに、自分は今季初めて気がついた。失うものがなにもないほど弱かったチームが、躍進や下剋上に熱狂する時代はとっくに終わっていたのだ。失うものを持って初めて、負ける怖さ、順位を下げる怖さ、あのときのような熱狂、歓喜がもう戻ってこないかもしれないという怖さと、向き合うときがやってくるのだと。

2016年のCSファーストステージ、2017年のホームラン3連発に端を発する3試合連続サヨナラ、CSファイナルステージでの優勝、1998年の優勝・日本一・・・気がつくと自分のスマートフォンにはあの時の動画が、熱狂が映し出されていた。過去の栄光は甘美だが、時に麻薬にもなる。負ける怖さから逃れるために。自分はそこに、シーズンの最後まで気がつくことができなかった。

 

横浜DeNAベイスターズという球団は、今だけ強くあることだけに飽きたる球団ではないと思っている。来年も再来年もその先も優勝を目指し、日本一を勝ち取るために戦い、それを達成できるためのチームを作っていくのだろう。それを一切の衒いなく標榜するためには、失うものを抱えての戦いに挑み続けなければならない。それはチームの選手・監督・コーチ・スタッフ・フロントが一番良くわかっていることだと思う。この中に、一人のベイスターズファンとして、自分も加わらなければならないのかもしれない。これからベイスターズが挑む戦いは、そういう戦いなのだという、覚悟を。

 

来シーズンは、きっと長くなると思う。その先に、光が待っていると信じて。

*1:他方、何億もかけて○や銀仁朗を集めた球団もあったから、尚の事というのもあった

*2:今永は2017年のCSで同じくリリーフに回って好投していたので、その実績も買っていた部分はあっただろう

飽きが早い

www.nintendo.co.jp

 

先週ぐらいからスーパーカービィハンターズをやっている。ゲームのUIを見ていると、ご丁寧にすべての漢字にルビを振っていたりするあたり、対象年齢として見做されていないというところを痛感して涙が出るが、もうかれこれ20年以上前からカービィを遊んでいる自分としてはもはや気にするようなところではない。

ゲーム自体は簡素なモンハンみたいなもので、4つのジョブから選びつつ、武器や防具を選定してモンスターを倒していく。ちゃんとどのジョブも有利不利が極力でないように作られているゲームバランスはさすが任天堂HAL研究所であることだなあと感心する。*1

 

ソーシャルゲームシステムなので基本プレイ無料でスタミナ制であり、課金要素もある。メインで相手にしているのが子供なので、無課金でもいいように、またたくさん課金しなくてもいいようにかなり優しい作りになっているのは事実だが、課金者がちゃっかり、しかしかなり有利になるようになってもいる。

一例をあげよう。このゲームは12時間毎に「ジェムリンゴ」という課金で買えるゲーム内通貨が無償で貰える。スタミナ回復や武器・防具、アイテムの購入など、いたるところでこのジェムリンゴは必要になる。なので定期支給やクリア報酬でもらえるジェムリンゴを使って有効に買い物することが無課金で進めていく上での肝になる。

このジェムリンゴが定期的にもらえる個数が、課金しない状態だと10個なのだが、MAXの単価課金*2をしてジェムリンゴを購入すると2000個になる*3。200倍の格差だ。ゲーム開始してからの時間が経てば経つほど、格差の開きは倍々ゲームで大きくなる。

他のソーシャルゲームと異にしているのは、「広く浅く」課金させようとする戦略である。課金インセンティブに青天井を設ける代わりに、そのインセンティブに大きく差をつけ、課金することによる抵抗感を緩めている。戦略の違いの根源は簡単な話で、余暇費に限度がある家庭がユーザーだからなのだろう。合理的だなあとも思う。

 

ソースは失念したが、かつて声優の内田真礼さんが、「ソーシャルゲームを始めるときにはパッケージのゲームぶんぐらいの課金をしてから始める」と話していたのを覚えている。佐倉綾音さんだったかもしれないが、だいたいその感覚は共感できるものだと思った。あまりソーシャルゲームは手広くやらないが、そのぶん腰を据えてやろうと決めたものには一定の金を払おうという気になる。

金を払う理由はゲームを遊ぶ対価としての感謝というのもあるが、いかんせん自分が飽きが早いので、逃げ場をなくすという意図もある。飲み会一回ぐらいぽんと出してから始めると、少々うまくいかなかったりしても投げ出すことを躊躇うようになる。

 

ところが、今これを書いている自分はもう、スーパーカービィハンターズに若干、飽きている。浮かれたように5000円課金して、次の日に仕事があるというのに2時3時まで目を血走らせていた先週の自分はもう、自分の中にはいないのだ。

百歩譲って、やることが終わったのならまだわかる。すべてのクエストをプラチナメダルでクリアし、すべての武器・防具を揃えてSZまで強化し、レベルをMAXまで上げ、ゆうしゃミッションをフルコンプしたのなら、もうやることがなくなったと終えるのもわかるが、今はそのいずれも達成していない。12時間を測って必死にSwitchを起動し、無駄にならないようにジェムリンゴを2000個集めていた頃の自分は、もういないのだ。

 

いろいろ考えられる要因はある。最強装備を手に入れてしまいモチベーションが満たされてしまったこと、オンラインの通信環境が劣悪で、3割ぐらいの確率でクエストが異常終了してしまうこと、やはり年齢層の壁を超えることができなかったこと、敵を倒すまでのムーブがワンパターンに陥りがちになり作業感を禁じえなかったこと、

 

keyahina-unisonair.com

 

こういうゲームが出てしまったことなど。

 

とりあえず、この記事をもって飽きっぽい自分の懺悔とし、クエスト全クリアまでは進めていきたいと思う。スーパーカービィハンターズもユニゾンエアーも面白いのでおすすめです。

*1:ただし、クリアまでの時間を考えると相応の厳選や安牌な組み合わせは存在する。このゲームはクリアまでの時間がダイレクトにクリア後もらえる経験値に直結するので甘く考えることはできない。

*2:約5,000円

*3:定期支給のことを「ジェムツリーからジェムリンゴを収穫する」と表現していて、課金するとジェムツリーが成長し、収穫量が増えるという文脈になっている。

Animelo Summer Live 2019 -STORY-のセットリストはどれくらいSpotifyで補完可能なのか

hidamariman.hatenadiary.jp

 

これのアニサマ版です。

 

ルール

  • セットリストのタイトルなどはアニサマ公式サイトに準じる
  • カヴァーやコラボについては原曲の配信状況をカウントする。ただし、カヴァー曲として音源が配信されている場合はそちらのカウントを優先する
  • 2019/09/05 現在でSpotifyに追加済みのものが対象
  • メドレー形式の楽曲については各曲ごとに分割して集計(ex: 全力☆Shangri-La~全力☆シドニア全力☆Summer!, Shangri-La, シドニアの3曲それぞれの配信状況を集計)
  • Spotifyの検索欄に楽曲やアーティストの名前でぶち込んであるかないかで判断する
  • 収録アルバムは、「シングル」→「アルバム」→「ベストアルバム」の順で収録されているものを載せる形式。リリース年度が古いものを優先とする。これは自分ルール。

なお、結果は以下のように分ける。基本的に原曲もしくはカヴァーで配信されていたら○扱いになる。

  • ○: 配信あり
  • ×: 配信なし

結果 

docs.google.com

 

前回はアーティストもそんなにいなかったので各アーティストごとに画像にして載せていたが、今回59組141名というバケモンみたいな数の参加者となったそうで、そんなちまい作業をいちいちやってられないのでおとなしくスプレッドシートのURLを貼ることにした。個別の結果はそっちを見てほしい。なお、誤りや見落としがある場合は教えていただけたら修正します。

 

なお、配信可否というのは正直曲の版権次第というところもあるため、レーベルも明記して集計しないと意味ある調査にならないのは百も承知なのだが、楽曲元のレーベルとアーティストの所属レーベルがバラバラという事態がままあるということもあり、面倒なのでとりあえずそのへんは含めなかった。

 

どうだろうか。ぎりぎり100曲には届かなかったものの、各日半分を超える配信があり、かつ全体の2/3がSpotifyで聴くことができるというのは、個人的にはかなり多い印象をもつ数字だった。おそらく公式のストリーミングサービスであるところのアニュータであれば9割以上はフォローできていたのかもしれないが。去年だったら3割程度がせいぜいだったかもしれないところで、アニソン業界としてストリーミングの潮流が広がっていることを感じる結果になった。

 

ミクロに見ていくと各アーティストによって配信を解禁している傾向が異なるのも興味深い。例えば、KADOKAWAからMAGES.に移った鈴木このみさんは旧レーベルの作品は一切解禁されていない。

また小倉唯さんは、解禁範囲を部分的なシングル曲にとどめている。おそらくアルバム等は購買やダウンロードに誘導しようという意図なのだと思うが、同じキングレコードでも全解禁が話題になった水樹奈々さん、水瀬いのりさんなどとは異なるスタンスなのも面白い。

ZAQさんはトリニティセブン関連の主題歌と思しき楽曲のみ配信を解禁していて、アニメ側が楽曲版権を持っているのか?という邪推ができこれも珍しいケースではある。

キャラクターものでいうと、当初から全面的に配信を行っているバンドリ関連や、先日配信解禁が話題になったラブライブ!関連に対し、プリンセスコネクトやアイマスなど、IPや所属レーベルによって対応はまちまちである。*1

 

アニソン界隈でのストリーミングに関わるエポックメイキングといえばランティスのマルチ配信解禁だろう。アニュータの発足に中心的役割を果たしてきたこともあり、あまり多方面に配信を解禁するのは乗り気ではない印象があったが、ここにきてJAM ProjectやTRUE、スフィアなど、業界でも特にバリューのある方々がSpotifyやAppleMusicなど、各プラットフォームへ配信を展開し始めた。もっとも、茅原実里さんや畠中祐さんなど、参加している中にもまだサブスク未解禁のアーティストはいるが、今後の実績次第でさらに拡大することは期待できる。 

 

前にも書いたが、配信するのかどうかはレーベルの意向が大きく*2、配信サービスが気になっている人は、とりあえず自分の推しがリリースしているレーベルの動向に留意するのがいいと思う。また、ミュージックレインに顕著だが、リリースと配信解禁に大きくラグを持たせているレーベルもあり、本当に早く手に入れるならCDなり、ダウンロード購入なりが推奨されるような施策をとっているアーティストもいる。動向に注視しながら判断しましょうという話。ただ推しの云々に関わらず音楽を聞くのが好きならサブスクサービスに入ってみるのはおすすめできるアクションではある。最初無料だし、単純に便利だし。

 

*1:アイマスに関してはアニュータでもショート版しか聴けないものもあるようで、そも配信に対して消極的な傾向にあるようだ

*2:先述したランティスのこともあり、この傾向は徐々に変わってきていることにも留意したい