「本人確認書類を提示してください」と言われたら、たいていの人が運転免許証を出すと思う。以前そういうオペレーションを客に対してする側だったのだが、肌感覚で8割ぐらいが免許証を出していたと思う。*1
運転免許証は本人確認する側にとっても好まれる、過不足ない書類であることは間違いない。住所・氏名・生年月日を記載する欄があり修正があったら裏に書けばいい。顔写真も写っていて、何より固有の番号が印字されていてそれを控えておけば確認したことの何よりの証明になる。
唯一のデメリットは取得するまでのコストのバカ高さだ。運転免許証を取るためには教習所に入らなければならず数十万を払わなければいけなくなる。車を運転する予定のない者にとってその費用は果たして免許証という本人確認書類の発行料でしかないのだ。いくらなんでも身分証に数十万払うの馬鹿馬鹿しすぎるでしょ・・・
そういう「運転免許証に価値を見いだせない者」の代替手段が健康保険証であり、住民基本台帳カードであり、パスポートである。ただし、
- 保険証には顔写真が書いてない
- 住基カードには固有番号がない。あともう発行してもらえない
- パスポートは海外行く用事でもないと作らない。作るの死ぬほどめんどくさい
どこかしらに瑕疵があって、なかなか運転免許証と同等の扱いを受けているとはとてもいい難い。おまけに新たに作られるマイナンバーカードはマイナンバー法で収集や記録が制限されているためにオンライン上での本人確認書類として使えないときた。めでてーな。
「非運転免許証所持者差別」というのは、免許所持者からというわけではなく、国から(おそらく)意図せぬ形で差別を受けているということでもある。マイナンバーの代わりに適当な一意の番号*2を記録した、ICチップの入ったカードタイプの証明書を作ればいい。というか作ってくれ。全国民に配布してくれ。