猫も杓子も記事を書く

140文字ではかけないことをかこうと思います。

2017/10/24

 

この間のことのように思い出す、去年のクライマックスシリーズ

東京ドーム。あのプレーがなければ、あの一球がなければ、負けていたかもしれない。そんな薄氷の勝利の連続だった。そして思い知らされました。あれが勝負の「あや」だったのだと。

乗り込んだマツダスタジアム、広島相手に王者の力を見せつけられ、「あや」はもう、ほとんどなかった。点差以上の、目に見えない歴然とした差がありました。

それでもファンは讃えました。自分も含めて。初めてCSで戦うチームの勇姿を、ナインの激闘を、その目に焼き付けて。来年は少しでもこの経験を力に変えて、一回り大きくなったチームを、見せてほしいと。

 

 

あれから丸一年が経ち。

ほんの少しの希望と、覆い尽くすような不安の中、始まった2017年のCS。

見たことのないチームがあった。

誰かが打てなくても、誰かが補って点を取る。

誰かが抑えられなくても、誰かが補って流れを断ち切る。

シーズン中の成績も、相性も、関係なく。

全員が全員のために戦うチームが、そこにありました。

 

 

正直に告白します。

3位が決まった時、日本シリーズはおろか、甲子園を勝ち抜くことすら難しいのではないかと思っていました。強力リリーフ陣。侮れない打線。埋め尽くす熱心な虎党。相性の悪い阪神タイガース。勝てるのか?

でも予想に反して、チームは勝ち抜いた。

選手が泥まみれになりながら掴んだ白星を、みんなで喜びあった。

 

ファイナルステージが始まる前、去年のことが過ぎりました。シーズン、ほぼ互角に張り合ってきたとはいえ、相手はカープだ。あの強力打線、本拠地最強を誇る、広島東洋カープなんだぞ。勝てるのか?

でも予想に反して、チームは勝ち抜いた。

全員で勝つという気迫・執念・戦術。

勢いと実力で掴んだ白星を、今、みんなで喜びあっている。

 

 

19年。19年だぞ。

19年ってさ、長いんだよ。

オリンピック、ほぼ5回分。

衆議院選挙、7回やってる。(調べた)

今年の大学1年生は、まだ生まれてない。そんな、19年。

その間に、あの球団やあの球団は、何回優勝した?何回日本一になった?

横浜銀行と誂われ、 お笑い球団と謗られ、横浜高校のほうが強いと罵られ。

OBからも見放され、ファンも離れ、横浜スタジアムは閑古鳥、強さは変わらないけど、毎年のように変わる監督。親会社も変わった。

その空白の間に、ベイスターズに来て、ベイスターズを去っていった選手が、たくさんいる。海の向こうにもいる。

きっと、その人達の思いも乗せて、ここまできたんだと思う。

 

 

実感はまだないです。

明日になったらわかるのか。

日本シリーズが始まったらわかるのか。

まだ、わからないです。

確実に今言えるのは、「まだ、終わっていない」という、それだけ。

 

 

この先は19年前に通った道。その時を知る選手はいない。

みんなにとって初めての道。やっぱり不安もある。それは自分も同じ。

だけどもう、勝てないかもしれないと、弱気になるのはやめました。

ここまできたら、このチームを、横浜DeNAベイスターズを、信じるしかない。

それは、福岡ソフトバンクホークスが相手でも、関係ない。

内川聖一だろうが、吉村裕基だろうが、工藤公康だろうが。

3位だろうが、14.5ゲーム差だろうが、赤かろうが、青かろうが。

一切合切関係ない。

セントラル・リーグの代表として、選手とともに、戦う。

 

 

あと4勝。

その先に、チームが、ファンが、みんなが、

本当に求めていたものが、あるから。

 

 

「全てはこの時のために」